幼虫:終齢幼虫の型について??? |
終齢幼虫期における変異性は非常に激しく、大別して「緑型」「中間型」「褐色型」の3種類があります。
「中間型」と曖昧な名称となっているのは、色や模様の変異幅が広く多彩に及んでいるため
ハッキリした表現が出来なかったからと思われます。
3種類の型の識別は、次のようにされているようです。
《お断り》適切な写真の無いものはクリックで注記の写真が見れます。 |
部位&共通点 |
緑 型 |
中間型 |
褐色型 |
尾角
下方に丸く湾曲し極微細顆粒が散在 |
黄褐色で先端が少しだけ黒色
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緑型と同じだが黒色部が多い
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光沢のある黒色
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頭
比較的小さく少し縦長の円形
胸脚
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緑色で側面に淡色条
黄褐色
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黄褐色で側面に黒条
黒色
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淡褐色で2本の黒条
黒色
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気門
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赤色で黄褐色環
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赤色で周囲が丸く黒色
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気門・周囲共に黒色
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胴体
体長は80〜90mm |
緑色で背線・側線共に黄白色
腹節に7本の前に藍色の縁取りがある黄白条 |
黒斑が散在し、側線の背側は幅広い黒条 |
褐色で黄白条は無く全体に小さい濃色の斑点が黄列 |
ところが、実体は・・・・
私が出会った幼虫達の多くは的確に型に当てはめることが出来ない。
部位の特徴が複数の型になっていたり、一部の部位が異なる型であったり、
どの特徴にも合致しないものであったりしているのである。
これらを適切に分けるには更に多くの型の設定を要するが、
幼虫の型による成虫の姿が異なることも無いようなので必要性は薄い。
従って、部位毎に判断した後に全体的な感じから「エイッヤッ」で決めることになり、
判断者の感性により異なる型となるのは止むを得ないものと思われる。
以下は、私の判断例です。(迷いのあるものは全て曖昧な「中間型」にぶっ込んだ) |
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緑型 ?(ほぼ)
尾角・・・合致
頭・・・・・合致
胸脚・・・?淡褐色で斑紋がある
気門・・・?中央が赤味を含んだ黒色で周囲 に黒影がある
胴体・・・合致 |
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褐色型
尾角・・・合致
頭・・・・・合致
胸脚・・・合致
気門・・・合致
胴体・・・無視できるぐらいの黄白条がある |
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中間型 ?(ほぼ)
尾角・・・合致
頭・・・・・?ベース色が緑色だが
胸脚・・・合致
気門・・・黒く見えるが赤色気味で周囲と 区別可能
胴体・・・合致 |
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中間型 ?(ほぼ)
尾角・・・合致 頭・・・・・?褐色型なのだが
胸脚・・・合致
気門・・・合致
胴体・・・?黒条がハッキリしていないが |
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中間型 ??(ぶっ込み)
尾角・・・?緑型寄りに見えるが
頭・・・・・?ベース色が緑色だが
胸脚・・・合致
気門・・・合致
胴体・・・?緑型寄りに見えるが (特に黄白条) |
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中間型 ??(ぶっ込み)
尾角・・・合致
頭・・・・・?褐色型なのだが
胸脚・・・合致
気門・・・?どの型にも似ていて似ていない
胴体・・・?褐色型寄りに見えるが黄白条が 明確 |
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中間型 ??(ぶっ込み)
尾角・・・?中間型と褐色型の中間的
頭・・・・・?褐色型なのだが
胸脚・・・合致
気門・・・?合致しているようにも見えるが
胴体・・・?これだけ黒くなっていると 判断不能 |